インプラントがぐらつく・ネジが緩む原因は?重症度別の対処法と受診の目安を解説

インプラントがぐらつく・ネジが緩む原因は?重症度別の対処法と受診の目安を解説

2020/05/28

インプラントを入れてしばらく経ってから、「被せ物がグラグラする」「噛むと揺れる感じがある」「ネジが緩んだのかもしれない」と気づくと、治療が失敗したのではないかと不安になりますよね。

結論からお伝えすると、インプラントのぐらつきや緩みは「すぐに失敗=抜けてしまう」とは限りません。

多くは被せ物やネジといった上の部品の問題で、早めに対応すれば締め直しや調整で済むケースもある一方で、骨に埋まっているインプラント体そのものが動いている場合は緊急性が高く、放置は禁物です。

本記事では、まず「どこが動いているのか」をご自身で見分けるセルフチェックから始め、原因・対処法・やってはいけないこと・受診の目安までを歯科医師監修のもとで整理しました。

他院でインプラントを入れた方のぐらつき・ネジの破折といったご相談にも、福岡・博多の当院「ザ・インプラントクリニック福岡」で対応しています。

ザ・インプラントクリニック福岡 院長 菅原匠太
本記事の監修者
菅原 匠太
ザ・インプラントクリニック福岡
インプラント治療担当医
  • 年間埋入本数3,077本(2025年実績)
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ダイヤモンド・プラチナメンバー W受賞

あなたのインプラントのぐらつきはどの段階?

あなたのインプラントのぐらつきはどの段階?

ひとくちにぐらつくといっても、インプラントのどの部分が動いているかによって、深刻度も対応もまったく変わります。

まずは構造を知り、当てはまる症状から段階の目安をつかみましょう。

インプラントは3つの部品でできている

インプラントは、大きく次の3つの部品で構成されています。

インプラントを構成する3つの部品
  • インプラント体(フィクスチャー):顎の骨に埋め込む、歯の根の代わりとなる土台。
  • アバットメント:インプラント体と被せ物をつなぐ連結部分。
  • 上部構造(被せ物・人工歯):口の中に見える歯の部分。

上記はネジや接着剤で固定されており、どの部分の固定が緩むかによって「ぐらつき」として感じられます。

構造の詳しい説明は「インプラントについて」もご覧ください。

症状から見分けるセルフチェック

感じている
症状
考えられる
段階
緊急度の
目安
主な対応
被せ物・人工歯だけが動く/カチッと噛み合わない 軽度(上部構造のゆるみ) 早めに受診 再接着・締め直し
噛むと揺れる・浮いた感じ・違和感がある 中等度(アバットメント/ネジのゆるみ) 早めに受診 ネジの締め直し・部品交換
明らかにグラグラ動く/痛み・腫れ・膿を伴う 重度の可能性(インプラント体の動揺) できるだけ早く受診 精密検査・再手術の検討も

表は横にスクロールできます。

<確認するときの注意>

動くかどうかが気になっても、指や舌で強く押して確かめるのは避けてください。

周囲の組織に負担をかけ、症状を悪化させることがあります。


インプラントがぐらつく・ネジが緩む主な原因

インプラントがぐらつく・ネジが緩む主な原因

インプラントのぐらつき・ネジの緩みには、主に次のような原因があり、ひとつだけでなく、複数が重なっていることもあります。

噛み合わせのズレ・歯ぎしり・食いしばり

インプラントには、天然歯のような歯根膜(噛む力をやわらげるクッション)がないため、噛む力が直接インプラントと骨に伝わります。

噛み合わせがわずかにずれていたり、就寝中の歯ぎしり・食いしばりで強い横方向の力が繰り返し加わったりすると、固定しているネジが少しずつ緩み、やがてぐらつきとして感じられることがあります。

治療直後は問題がなくても、他の歯がすり減るなどして噛み合わせが変化し、後から負担が偏ることもあります。

インプラント周囲炎による骨の吸収

インプラントの周囲にプラーク(歯垢)がたまり細菌が増えると、歯周病に似た「インプラント周囲炎」を起こすことがあります。

進行すると顎の骨が吸収され、インプラント体を支えきれなくなって動揺につながることがあります。

天然歯のような神経がないため、痛みを感じにくいまま進むことがある点に注意が必要です。

詳しくは「インプラント・歯医者が怖いという方へ(インプラント周囲炎について)」もご参照ください。

骨との結合が不十分だった

インプラントは通常、数か月かけて骨としっかり結合(オッセオインテグレーション)します。

埋入時の骨の量が不足していた、手術直後に強い力がかかった、感染が起きた、などの理由で結合が十分に得られないと、インプラント体が安定せず動揺が残ることがあります。

ネジの緩み・金属疲労・経年劣化

部品同士をつなぐネジは、長期間の使用や締め付け力の変化、金属疲労などによって少しずつ緩むことがあります。

不良だから起こるとは限らず、力が一点に集中するといった物理的な要因でも生じます。

締めた直後から金属同士がなじんで締め付け具合が変わることもあり、一定期間で再調整する運用をとっている場合もあります。

被せ物の形や適合の問題

被せ物の形や適合が噛み合わせと合っていないと、特定の部分に負担が偏り、ネジの緩みや違和感につながることがあります。

見た目と機能のバランスを取りながら調整するため、使いながら微調整が必要になることもあります。

「セメント固定」と「スクリュー固定」で緩み方が違う

被せ物の付け方には、歯科用の接着剤で留めるセメント固定と、ネジで直接留めるスクリュー固定があります。

スクリュー固定は着脱・調整がしやすい一方で、力のかかり方によって緩みが起こることがあります。

セメント固定は見た目が自然になりやすい一方、接着剤の劣化で外れかけることがあります。

どちらが良い・悪いのではなく、緩んだときの対応が異なります。

ご自身のインプラントがどちらかは、治療した歯科医院で確認できます。


ネジの「締め直し」で済む?「折れた」ときはどうなる?

ネジの「締め直し」で済む?「折れた」ときはどうなる?

「ネジを締め直せば治るの?」「ネジが折れたと言われた」——ここでは対応が分かれる2つのケースを説明します。

締め直しで改善するケース

締め直しで改善するケース

上の部品のネジが緩んでいるだけであれば、歯科医院で専用の器具(トルクレンチ)を使ってネジを締め直したり、必要に応じて部品を交換したりすることで改善が期待できます。

早い段階であれば、短時間の処置で済むことも少なくありません。

<自分での締め直しは避けてください>

市販の工具やご自身の判断でネジを締め直すのは避けてください。

インプラントのネジは適正な力(トルク)で締める必要があり、力が強すぎても弱すぎても、部品の破損や誤った装着につながるおそれがあります。

ネジ・アバットメントが折れた(破折)ケース

ネジ・アバットメントが折れた(破折)ケース

強い力が繰り返し加わると、ネジやアバットメントが折れる(破折する)ことがあります。

とくにインプラント体の内部で折れて残ってしまった場合、通常は専用の器具で取り出しますが、対応の難易度が上がることがあります。

過去に一般歯科用の器具で削られていると、さらに難しい状況になる場合もあります。

こうしたケースでは、破折した部品の除去や被せ物の再製作を含めた「リカバリー(再治療)」が必要になることがあります。

当院の対応は「インプラントリカバリー(再治療)について」で紹介しています。


【危険】痛み・腫れを伴うぐらつきは要注意

【危険】痛み・腫れを伴うぐらつきは要注意

ぐらつきに加えて次のような症状がある場合は、緊急性が高い可能性があります。

できるだけ早く歯科医院を受診してください。

<こんな症状はすぐに受診を>

  • 押すと明らかにインプラントが動く
  • 噛むと強い痛みがある
  • 歯ぐきの腫れや赤みがある
  • 膿が出る、または口臭が強くなった
  • 出血が続く

痛みを伴うぐらつきは、インプラント周囲炎の進行や、埋入した位置・角度の問題、まれに上部構造やインプラント体のトラブルが背景にあることがあります。

自己判断で様子を見ず、原因を確認することが大切です。


ぐらつきに気づいたときに“やってはいけないこと”

ぐらつきに気づいたときに“やってはいけないこと”

ぐらつきや緩みに気づいたとき、次の行動は状態を悪化させるおそれがあります。

  • 指や舌で押して動きを確かめる……周囲の組織に負担がかかり、炎症や細菌の侵入を招くことがあります。
  • 市販の接着剤で自分で固定する……歯や歯ぐきを傷めたり、内部で汚れがたまりやすくなったりすることがあります。見た目が一時的に戻っても、後の治療が複雑になることがあります。
  • 硬いものを噛む・強く噛む……部品の破損や脱落につながることがあります。ナッツ・氷・フランスパンなど噛み応えのある食品は避け、柔らかい食事に切り替えましょう。
  • 痛くないからと放置する……痛みがなくても、骨の吸収や炎症が内部で進んでいることがあります。小さな違和感の段階での相談が安心です。
  • 自己判断で痛み止めや抗生物質を飲む……症状が一時的に隠れるだけで、根本的な原因を見逃すおそれがあります。薬は歯科医師の指示に従いましょう。
  • 外れた部品を捨てる……再利用できることがあります。破損しないよう保管し、受診時に持参してください。

受診の目安:いつ歯科に行くべき?

受診の目安:いつ歯科に行くべき?

「今すぐ行くべきか、様子を見ていいか」の目安です。

迷ったときは、早めの相談が安心につながります。

  • できるだけ早く:明らかにグラグラ動く/痛み・腫れ・膿・出血を伴う
  • 数日以内に:噛むと揺れる・浮いた感じがある/被せ物が動く・外れた
  • 次の定期メンテナンスで相談:ごくわずかな違和感で、痛みや腫れなど他の症状はない(※不安な場合は早めの受診でも構いません)

早い段階での相談ほど、締め直しや調整といった軽い処置で済むことが多く、結果的に治療にかかる時間や費用を抑えることにもつながります。


歯科医院での治療の流れ

歯科医院での治療の流れ

歯科医院では、まず原因を確かめたうえで、状態に応じた処置を行います。

  • 検査で原因を確認:問診・視診に加え、レントゲンやCTで「どの部分が、なぜ動いているのか」を確認します。
  • 原因に応じた処置
    • 被せ物のゆるみ:再接着・締め直し
    • ネジ・アバットメントのゆるみ:締め直し・部品交換
    • 破折:部品の除去・再製作(リカバリー)
    • インプラント周囲炎:クリーニング・薬剤、必要に応じた外科処置
    • インプラント体の動揺(重度):状態により再手術を検討
  • 再発予防:噛み合わせの調整や定期メンテナンスで、再び緩まないように整えます。

ぐらつきの治療にかかる費用と保証

ぐらつきの治療にかかる費用と保証

ぐらつきの治療費は、原因と処置内容によって異なります。インプラント治療は自由診療のため、費用は医院によって差があります。

  • 締め直しや噛み合わせの調整、部品交換、再治療など、処置の内容によって費用は変わります。
  • 定期メンテナンスを受けていることを条件に、保証が適用される制度を設けている医院もあります。

当院の費用の考え方は「インプラント費用のページ」、保証制度については「インプラント10年保証システム」をご覧ください。


再発を防ぐために:予防とメンテナンス

再発を防ぐために:予防とメンテナンス

ぐらつき・緩みを繰り返さないためには、日々のケアと定期的なチェックの両方が大切です。

  • 定期メンテナンス(目安として年2回程度。状態により間隔は調整)で、噛み合わせとネジの締まり具合を確認します。緩みは初期に自覚症状が出にくいため、プロの目での早期発見が有効です。
  • ナイトガード(マウスピース)の活用。歯ぎしり・食いしばりがある方は、力を分散する方法があります。
  • 毎日のセルフケア。歯ブラシに加え、フロスや歯間ブラシで清掃しにくい部分もケアしましょう。

お悩み別の診療案内は「インプラントのお悩み別診療案内」もあわせてご参照ください。


他院で入れたインプラントのぐらつきも、ザ・インプラントクリニック福岡におまかせください

「他院で入れたインプラントがぐらついているが、その医院に相談しづらい・通えない」——そうしたご相談も、当院で承っています。

  • 他院で治療されたインプラントのぐらつき・ネジの緩み・破折のご相談に対応
  • リカバリー(再治療)やセカンドオピニオンにも対応
  • 博多駅前でアクセスしやすく、治療後の定期メンテナンスにも通いやすい立地
  • 世界的に実績のあるメーカー(ストローマンやジンヴィ社製など)を主に使用
  • 定期検診を条件とした保証制度あり

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)
緩んだインプラントのネジは自分で締め直してもいいですか?

自分で締め直すことは避けてください。インプラントのネジは適正な力(トルク)で締める必要があり、市販の工具では調整できません。無理に締めると部品の破損や誤った装着につながるおそれがあります。緩みに気づいたら、歯科医院で専用の器具を使って締め直してもらいましょう。

ネジの締め直しだけで治りますか?作り直しになりますか?

原因によって異なります。上の部品のネジが緩んでいるだけであれば、締め直しや部品交換で改善が期待できます。一方、被せ物やネジが破損している場合は新しい部品への交換が必要になり、インプラント体そのものが動揺している場合は再手術を検討することもあります。まずは検査で原因を確認することが大切です。

ぐらつきを放置するとどうなりますか?

放置すると、炎症や骨の吸収が進んだり、部品の破損・脱落につながったりすることがあります。痛みがなくても内部で状態が進んでいることがあるため、「気のせいかも」と様子を見ず、早めに相談することをおすすめします。早い段階なら軽い処置で済むことも少なくありません。

他院で入れたインプラントでも診てもらえますか?

はい、他院で治療されたインプラントのぐらつき・ネジの緩み・破折のご相談も承っています。当院ではリカバリー(再治療)やセカンドオピニオンにも対応しています。治療した医院に通えない・相談しづらいという場合もお気軽にご相談ください。

ぐらつきの治療費はどのくらいかかりますか?

インプラント治療は自由診療のため、費用は原因や処置内容、医院によって異なります。締め直しや調整、部品交換、再治療などで費用は変わります。当院では定期検診を条件とした保証制度も設けています。費用の詳細は費用ページを、保証は保証システムのページをご覧ください。

ぐらつきは自分で予防できますか?

日々のブラッシングやフロスでのセルフケアに加え、歯ぎしり・食いしばりがある方はナイトガード(マウスピース)を活用する方法があります。そして最も有効なのが定期メンテナンスです。緩みは初期に自覚症状が出にくいため、定期的なチェックで噛み合わせとネジの状態を確認しておくことが予防につながります。

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監修医師プロフィール

ザ・インプラントクリニック福岡 院長 菅原匠太
菅原 匠太Shota Sugawara

ザ・インプラントクリニック福岡 インプラント治療担当医
年間埋入本数 3,077本(2025年実績)/月間最高 402本(2025年7月実績)

所属学会・資格
  • 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
  • 一般社団法人 日本口腔インプラント研究会
  • 日本審美歯科学会
  • 日本スポーツ歯科医学会
  • 日本スウェーデン歯科学会
  • インビザ認定ドクター
  • 長崎大学口腔管理センター登録医
  • 口腔感染症予防先端外来認定医
受賞・実績
  • ノーベルバイオケア ダイヤモンド・プラチナメンバーW受賞
  • 年間埋入本数3,077本(2025年実績)
  • 日月間最高402本(2025年7月実績)
  • カリエスプロ・ペリオプロ・ソルプロ認定

医療機関情報

  • 医療機関名: ザ・インプラントクリニック福岡(The Implant Clinic Fukuoka)
  • 所在地: 〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2-18-25 ホテル日航福岡 地下1F
  • アクセス: JR博多駅から徒歩3分
  • 診療科目: 歯科・インプラント専門・審美歯科・歯列矯正
  • 院長: 菅原 匠太(インプラント専門医・指導医)
  • 所属学会: 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 ほか
  • 診療時間: 10:00〜13:30/14:30〜18:00
  • 休診日: 月曜・日曜・祝日(電話予約のみ承っています)

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期間集中歯科治療

診療科目

  • インプラント
  • 審美歯科全般
  • 歯列矯正

診療科目

  • インプラント
  • 審美歯科全般
  • 歯列矯正

当院の医師は公益社団法人日本口腔インプラント学会・公益社団法人日本歯科先端技術研究所の会員です

ダイヤモンド・メンバーに表彰されました。

ザ・インプラントクリニック福岡

〒812-0011
福岡市博多区博多駅前2-18-25
ホテル日航福岡 地下1F
TEL:092-477-1107
FAX:092-477-1117

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