勉強会:インプラント周囲炎を長期的に予防できるインプラントシステム
こんにちは。ザ・インプラントクリニック福岡ドクターの武石です。
スイスのインプラントメーカーPatent社が、
インプラント周囲炎を長期的に予防できる独自のインプラントシステムを発表したというデータを発表しました。
CEO 兼創設者、マルコ・ワルドナー氏へのインタビュー記事によると、
「喫煙や全身疾患、糖尿病、癌、多発性硬化症、歯周炎などの慢性炎症などのリスク要因を持つ日常的な患者でさえ、
12 年間の観察期間の終わりまでにインプラント周囲炎が見つからなかった」とのことです。
欧州歯周病連盟ガイドラインによると、インプラントを埋入した人の22% 約5人に1人がインプラント周囲炎に罹患しているといいます。
日本でもインプラント周囲炎に悩む方は多く、インプラント治療の長期安定性に関する懸念は、今後も重要な課題の一つであると言えます。
そのため、治療の選択肢や使用するインプラントの種類について、慎重に検討する必要があります。
新しい技術によってインプラント周囲炎の発生リスクを抑えられる可能性があるというのは、
今後のインプラント治療に大きな影響を与えるでしょう。
このような技術の革新が、患者様の生活の質を向上させるだけでなく
治療そのものの持続可能性を高めることが期待されます。
ただし、このような画期的なシステムでも、適切な術前評価、手術技術、術後管理がなければ
その効果を十分に発揮することはできません。
特に、インプラント周囲炎は一度発症してしまうと治療が難しく、
最悪の場合インプラントの撤去が必要となることもあります。
そのため、患者様一人ひとりの全身状態や生活習慣、口腔内環境を徹底的に評価し、
それに基づいた個別化された治療計画が必要です。
当院では、インプラント治療の成功と長期的な安定性を確保するために
科学的根拠に基づく治療方法を採用し、患者様とともに治療方針を決定していくことを大切にしています。
これからインプラント治療をご検討される方も、ぜひ一度専門家によるカウンセリングを受け、
最適な治療方法を見つけていただければと思います。