勉強会:超親水性インプラントについて
こんにちは。ザ・インプラントクリニック福岡ドクターの武石です。
先日超親水性インプラントについての勉強会を開催しました。
インプラント(人工歯根)治療においては、これまで主にチタンなどの生体親和性が高い金属が使用されています。
インプラントと歯ぐきの間に生じる微細な隙間から細菌が侵入しやすく、
インプラント周囲炎のリスクがあるという課題が存在していました。
そのようなリスクを軽減するために注目されているのが「超親水性インプラント」です。
「親水性」とは、物質の表面が水と良く馴染む性質を指します。
したがって、「超親水性インプラント」は、その名の通り、非常に水に馴染みやすく、
歯ぐきとの接着性を向上させる効果が期待できるインプラントです。
プラズマ照射装置を用いてインプラントの表面を化学薬品を使用せずに処理し、
水分や体液と馴染みやすい状態にする技術です。
インプラントの表面が水分を吸収しやすい状態になり、血液や組織液との親和性が向上します。
これにより、インプラントが顎骨と強固に結合するまでのプロセスが促進され、
インプラント周囲の組織の治癒が加速されます。
プラズマ処理は電子基板の洗浄や自動車部品の加工など、幅広い分野で活用されており、
医療分野でもその安全性が確認されています。
当院では新しい情報を常に模索し、実際に治療に取り入れられるか、
臨床データを元に安全性を確認しながら慎重に検討しています。