抜歯即時インプラントとは
歯を抜くのと同時にインプラント体を入れるので手術が1回で終わります
通常のインプラント治療では、抜歯後にインプラント体を埋入できる状態になるまで骨の回復を待ちます。
回復期間は最低でも2~3ヶ月を必要とし、インプラント体の埋入手術をするとまた回復のためさらに3~4ヶ月かかるため、2次手術まで含めると相当な期間を治療に充てることになります。
歯の機能が完全回復するまでの負担は、精神的にも肉体的にも大きくのしかかってきます。
しかし、インプラントメーカーのたゆまぬ努力により、材質・形状・表面構造が進歩したことで、抜歯後の即時インプラント治療が可能となりました。
これまでのインプラント治療の常識を覆し、手術の回数と期間を大幅に短縮することで、患者様の様々な負担を減らしてくれる技術です。
施術の難しい高度な技術ですが、当医院の医師がこれまでの多くの治療件数から得た経験値によって、より実用性の高いものへと近づけられるよう努めています。
当医院の抜歯即時インプラント治療の流れ
抜歯から仮歯の装着までをたった1日で!
歯を抜いた直後にインプラント体を埋入するので、手術の回数を減らし通院期間の大幅な短縮ができます。
また、抜歯後は治癒の働きも盛んなので早い回復も期待できます。
可能であれば仮歯の装着もするため、その日の夜に食事を取っていただく事も可能です。
初期固定が完了するまでの治療期間中、見た目においても負担を軽減できます。
およそ4~5回という少ない回数の通院で本歯 ( 上部構造体 ) を装着でき、おいしく食事ができる生活に戻れます。
1.診察、カウンセリング
- 抜歯・インプラント体の埋入予定箇所のほか、口の中の骨、歯茎の環境、咬合の診察をします。
X線撮影、口の中の写真、歯型取りや噛み合せのチェック等を行い、全体的な治療診断と健康状態について確認をさせていただいた後、具体的な治療計画についてご相談をいたします。
2.抜歯、手術、仮歯の装着
- 通常の抜歯を施術し、同時にインプラント体を埋入します。
その際、抜歯した穴の隙間に人工骨や血小板の塊を入れて歯茎を閉じます。可能であればアバットメントを取り付け仮歯を装着します。
3.アバットメント取り付け、型取り
- 2 – 3ヶ月経過し、インプラント体の結合が安定した頃合いをみてアバットメントを取り付けます。
後日、上部の歯を作成するために型取りをしていきます。
4.本歯の装着
- 仮歯を取り除き、アバットメントに工場で製作した本番用の外冠を被せ固定します。
当医院では外冠も豊富に取り揃えており、銀歯からセラミックまで患者様のご要望にお応えます。
抜歯即時インプラント治療のメリットとデメリットについて
メリット
- 歯茎を切らずに済む
- 歯を抜いた直後に歯の穴にインプラント体を埋入するので、切開の必要がありません。
- 治療期間がとても短い
- 抜歯の回復期間とインプラントの治癒期間が重なるので、通常の半分程度の期間で完了します。
- 疼痛や腫脹が軽減される
- 切開をしないので、腫れもおだやかです。軽度の抜歯と同じ程度の痛みです。
- 手術が1回で完了する
- 通常は抜歯後に治癒期間があったので傷が塞がって切開してましたが、処置が1回減ります。
- 容姿を維持できる
- 歯を抜いて欠けた状態はバランスを崩し非対称歯の原因になりますが、変化を可能な限り小さく留めます。
デメリット
- 骨量により困難な場合がある
- 抜歯後の穴の大きさが適合しないと即時の埋入や固定ができない場合があります。
- 過度の荷重を避けるなど安静が必要
- 治癒に必要な血餅 ( 血のり ) の保持も必要なため、施術後は細心の注意が必要です。