「80歳の母が入れ歯を痛がって、食事がすすまない」「父は80代だが、手術に耐えられるのだろうか」——当院「ザ・インプラントクリニック福岡」には、ご高齢のご家族を案じる方からのご相談が数多く寄せられます。
結論からお伝えします。インプラント治療に、医学的な年齢の上限はありません。
80代で治療を受け、再びご自分の口でしっかり噛めるようになった方は珍しくないです。
ただし80代の治療は、70代までとまったく同じ計画で進められるわけではなく、骨の代謝、服用中のお薬、そして「治療を終えたあとの10年をどう過ごすか」まで含めて考える必要があります。
本記事では、福岡・博多駅前のインプラント専門歯科として、次の3点を包み隠さずお伝えします。
記事でわかること
- 80代で治療の可否を分ける「4つの条件」
- 80代ならではのリスクと、将来介護が必要になったときの備え方
- 当院が「お勧めしない」と判断するケース

インプラント治療担当医
- 年間埋入本数3,077本(2025年実績)
- 日本口腔インプラント学会 会員
- ダイヤモンド・プラチナメンバー W受賞
80代におけるインプラント治療の可否を分ける「4つの条件」

80代の方のインプラント治療について、当院が診断の際に確認しているのは次の4つです。
年齢という一つの数字ではなく、4条件がどの程度満たされているかで判断していきます。
条件1|顎の骨に、十分な量と厚みがあるか
インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、骨と結合させることで機能します。
そのため、インプラント体を支えるだけの骨の量と厚みが必要です。
歯を失った部分の顎の骨は、噛む力による刺激を受けなくなることで、時間の経過とともに少しずつ吸収されて痩せていきます。
80代の方の場合、歯を失ってから10年、20年が経過しているケースも多く、その分だけ骨が減っていることは珍しくありません。
ただし、骨が足りないことがそのまま「治療できない」を意味するわけではありません。
骨を増やす骨造成(GBR、サイナスリフト、ソケットリフトなど)を併用することで治療が可能になるケースもあります。
まずはCTによる精密検査で、骨の高さ・幅・質を三次元的に把握することが出発点になります。
条件2|全身疾患が、かかりつけ医のもとでコントロールされているか
80代の方の多くは、何らかの持病をお持ちです。
しかし持病があること自体が、ただちに治療をお断りする理由になるわけではありません。
判断の分かれ目は、持病がかかりつけの医師のもとで安定して管理されているかどうかです。
血糖値や血圧が一定の範囲でコントロールされていれば、治療を進められるケースは多くあります。
逆に、コントロールが不十分な状態のまま手術に踏み切ることは、患者さまの安全を損ないます。
詳しくは次の章でご説明します。
条件3|外科処置に耐えられる体力・免疫力があるか
インプラント治療は、歯ぐきを切開し、顎の骨に人工歯根を埋め込む外科手術を伴います。
複数本を埋入する場合は手術時間も長くなり、お体への負担が大きくなりますが、術式の工夫でかなり軽減できます。
一度にすべてを処置せず複数回に分ける、1回あたりの処置時間を短くする、可能であれば左右を同日にまとめて通院回数を減らす——といった調整です。
「体力に不安がある=治療できない」ではなく、「体力に合わせて計画を組み直す」という考え方をします。
条件4|術後のセルフケアと定期通院を、継続できる体制があるか
4つの条件のなかで、80代の治療において最も重要度が高いのが条件だと当院は考えています。
インプラントは埋入して終わりではありません。長く機能させるには、毎日の歯みがきによるセルフケアと、歯科医院での定期メンテナンスが欠かせません。
ここが続かないと、インプラント周囲炎(インプラント周囲に起こる炎症)のリスクが高まります。
手指の細かい動作が難しくなっている場合は、電動歯ブラシやL字型の歯間ブラシ、ワンタフトブラシといった補助器具でカバーできます。
ご家族や介護スタッフの方が口腔ケアを補助できる体制があるかどうかも、含めて確認していきます。
<ご相談前のセルフチェック>
- 歯を失ってから10年以上が経過している
- 骨粗鬆症の治療薬を服用している、または注射を受けている
- 血液をサラサラにするお薬を服用している
- 糖尿病・高血圧・心疾患などで通院している
- 一人で歯科医院まで通院できる
- 毎日の歯みがきを自分で行えている
- 難しい場合、ご家族が口腔ケアを手伝える
- 今の入れ歯が合わず、食事や会話に支障が出ている
いくつ当てはまったかで可否が決まるものではありません。
ただ「わからない」「判断がつかない」という項目があれば、診察でお答えできる部分です。
80代で特に確認すべき持病と、服用中のお薬

80代の方の診断では、病名そのものよりも「どのお薬を、どのくらいの期間、飲んでいるか」が重要な情報になります。
初診時には必ずお薬手帳をご持参ください。
糖尿病
血糖コントロールが不良な状態では、傷の治りが遅れ、細菌感染のリスクが高まります。
また、インプラントと骨が結合する過程にも影響することが指摘されています。
一方で、内科の主治医のもとで血糖値が安定して管理されている場合は、連携のうえで治療を進められるケースが多くあります。
骨粗鬆症の治療薬(ビスフォスフォネート系薬剤・デノスマブなど)
骨粗鬆症であること自体はインプラントの禁忌ではありません。
慎重な確認が必要なのは、治療に用いられる骨吸収抑制薬です。
これらを長期間服用されている方が抜歯やインプラント手術などの外科処置を受けた場合、まれに顎の骨に重い副作用(顎骨壊死)が起こる可能性が報告されています。
服用期間や骨の状態によっては、医科の主治医と相談のうえ、休薬を検討する場合もあります。
ただし休薬は骨折リスクとの兼ね合いになるため、ご自身の判断で薬をやめることは絶対に避けてください。
抗血小板薬・抗凝固薬(血液をサラサラにするお薬)
脳梗塞・心筋梗塞・心房細動などの予防のためにこれらのお薬を服用されている場合、手術時の出血リスクを考慮する必要があります。
<必ずお守りください>
これらのお薬を、ご自身の判断で中止しないでください。
「休薬してから手術」という対応が取られた時期もありましたが、自己判断での休薬は脳梗塞や心筋梗塞の再発リスクを高める可能性があります。
現在は、処方医と連携したうえで服薬を継続しながら手術を行う方法が検討されるのが一般的です。
判断は必ず、歯科と処方医の双方で行います。
高血圧・循環器疾患
高血圧は、適切にコントロールされていればインプラント治療の禁忌ではありません。
ただし手術当日の血圧が著しく高い場合は、その日の手術を延期する判断をすることがあります。
心筋梗塞・狭心症・人工弁置換術後・ペースメーカー使用などの既往がある場合は、循環器内科の主治医との連携が必須となります。
認知機能の低下
軽度の認知機能低下であれば、ご家族のサポート体制が整っていることを前提に、治療が可能なケースがあります。
判断の軸になるのは診断名そのものではなく「術後の口腔ケアと定期通院を継続できる体制があるか」です。
ご家族または介護スタッフの方が日常の口腔ケアを補助できるか、定期的な通院を続けられるかを、ご家族と一緒に確認していきます。
| 主な懸念 | 判断のポイント | |
|---|---|---|
| 糖尿病 | 感染リスク・治癒の遅れ | 内科主治医のもとで血糖値が安定管理されているか |
| 骨粗鬆症の治療薬 | 顎骨壊死の可能性 | 薬剤の種類と服用期間。医科と連携し休薬の要否を検討 |
| 抗血小板薬・抗凝固薬 | 手術時の出血 | 自己判断で中止しない。処方医と協議のうえ術式を設計 |
| 高血圧・循環器疾患 | 術中の血圧変動 | コントロール状況と当日の数値。循環器内科との連携 |
| 認知機能の低下 | 術後ケアの継続 | ご家族・介護者による口腔ケアと通院の支援体制 |
| 人工透析 | 全身管理・易感染性 | 透析施設との連携が前提。詳しくはこちら |
70代と80代では、何が違うのか

「高齢者のインプラント」と一括りにされがちですが、実際の診療では70代と80代で計画の立て方が変わります。
ここが、80代の治療を考えるうえで最も大切な部分です。
骨の代謝が緩やかになり、治療期間が長くなる傾向
インプラントは、埋入後にチタン製の人工歯根が顎の骨と結合すること(オッセオインテグレーション=骨結合)で安定します。
年齢を重ねると骨の新陳代謝が緩やかになるため、結合に要する期間が若い世代より長めに設定されることがあり、骨造成を併用する場合は、さらに期間が延びます。
服用薬の種類と数が増え、医科歯科連携の重要度が上がる
80代では、複数の診療科から複数のお薬が処方されているケースが一般的です。
内科・循環器内科・整形外科など、複数の医療機関にまたがる情報を歯科側が正確に把握したうえで治療計画を立てる必要があり、連携の手間と重要度は70代より確実に上がります。
「治療後に使う年数」を計画に織り込む
ここが70代との最大の違いです。
80代の治療計画では、治療を終えてからの10年をどう過ごすかを、あらかじめ想定しておく必要があります。
ご自身で通院でき、ご自身で歯みがきができる期間がどのくらい続きそうか。
その先、介助が必要になったときに、その装置は介助者が管理できる形をしているか。
この視点があるかないかで、選ぶべき治療法も、上部構造(人工歯の部分)の設計も変わってきます。
| 観点 | 70代 | 80代 |
|---|---|---|
| 骨結合の期間 | 標準的な期間で計画 | 長めに見込み、余裕をもって設定 |
| 全身管理 | 持病があれば主治医と連携 | 複数科・多剤併用を前提に情報を統合 |
| 手術の組み方 | 体力に応じて分割を検討 | 分割を基本とし、1回の負担を抑える |
| 上部構造の設計 | 機能性と見た目を重視 | 清掃性と、将来の可撤性への移行を重視 |
| 計画の時間軸 | 長期的な使用を前提 | 介助が必要になる時期まで含めて設計 |
<70代の方はこちら>
80代のインプラント治療で知っておくべきリスク

80代の治療には、次のようなリスクと負担があります。
- 骨結合に時間がかかり、治療期間が長くなる場合がある:骨の代謝が緩やかになるため、埋入から上部構造の装着までの期間が延びることがあります。骨造成を併用する場合はさらに長くなります。
- 術後の感染リスク:加齢に伴い免疫機能が低下するため、若い世代と比べて術後の細菌感染に注意が必要です。術前後の口腔清掃と抗菌薬の管理が重要になります。
- インプラント周囲炎:清掃が行き届かなくなると、インプラントの周囲に炎症が起こります。進行するとインプラントを支える骨が失われ、脱落につながることがあります。天然歯と違って痛みなどの自覚症状が出にくい場合があるため、定期的なチェックが欠かせません。
- 骨造成を伴う場合、期間・費用・身体的負担が増える:骨の量が不足している場合の選択肢ですが、その分の追加処置が必要になります。
- 外科処置に伴う一般的なリスク:腫れ、出血、疼痛、神経の損傷による知覚異常などが起こる可能性があります。
- 自由診療のため、公的医療保険の対象外:費用は全額自己負担となります。
上記は「起こる」と決まっているものではなく、事前の診査とその後の管理でリスクを抑えていく対象ですが、ゼロにはできません。
ご家族と一緒に、ここまで理解したうえでご判断いただきたいと考えています。
将来、介護が必要になったときを見据えた設計

80代の治療をお考えの方から、よくいただくご質問があります。
「もし将来、介護が必要になったらインプラントはどうなるのですか」というもので、非常に本質的なご質問だと考えています。
そして、問いに向き合った設計をするかどうかが、80代の治療における医院の姿勢を分けるところでもあります。
介助者が清掃しやすい形にしておく
ご自身で歯みがきができなくなったとき、口腔内を清潔に保つのはご家族や介護スタッフの方になります。
そのときのために、清掃器具が届きやすい形状にする、清掃のためのスペースを確保する、といった配慮を設計段階から織り込みます。
見た目の自然さと清掃性は、しばしばトレードオフになります。
80代の治療では、清掃性を優先する判断をすることが少なくありません。
固定式から着脱式へ、移行できる設計にしておく
人工歯の部分(上部構造)には、取り外せない固定式と、着脱できる可撤性のものがあります。
ご自身で管理できるうちは固定式が快適ですが、介助が必要になった段階では、介助者が取り外して洗える可撤性のほうが管理しやすくなります。
そこで当院では、将来的に固定式から可撤性へ移行することを想定した設計や、最初から着脱できる形式をご提案する場合があります。
いつ、どのタイミングで切り替えるかを、お元気なうちにご本人・ご家族と話し合っておくことが、後々の負担を大きく減らします。
通院が難しくなった場合への備え
通院が困難になったときに備えて、どのメーカーのどのインプラント体を、いつ、どの部位に埋入したかという情報を記録し、ご家族と共有できるようにしておきます。
転居や医院の閉院があっても、記録があれば新しい歯科医院で適切な処置を受けやすくなります。
訪問診療での対応が可能かどうかも、事前にご確認いただきたい点です。
「全部インプラントにする」以外の選択肢

失った歯を補う方法は、インプラントだけではありません。
また、インプラントを選ぶ場合でも「すべての歯を人工歯根で置き換える」必要はありません。
80代の方には、体への負担を抑えた中間的な選択肢が有効なケースが多くあります。
インプラントオーバーデンチャー(IOD)
下顎であれば2〜4本程度の少数のインプラントを埋め込み、それを支えとして入れ歯を固定する方法です。
入れ歯自体は取り外せるため、お手入れが簡単なうえ、インプラントで支えられることで従来の総入れ歯より安定性が高まります。
手術本数が少ないぶん、身体的な負担と費用を抑えられる点で、80代の方に現実的な選択肢として近年注目されています。
少数本の埋入で、噛む部位だけを回復する
すべての欠損部を埋めるのではなく、食事のうえで負担の大きい部位に絞って埋入し、残りは入れ歯で補うという設計です。
手術範囲を最小限に抑えながら、噛む機能の回復を図ります。
今の入れ歯を調整・作り直すだけで改善する場合もある
「入れ歯が合わない」というお悩みが、実は調整やリライン(内面の張り替え)で解決するケースは決して少なくありません。
すべてやり直さなくても改善できる方法があるなら、まずそこから検討する。
これが当院「ザ・インプラントクリニック福岡」の基本的な考え方です。
| インプラント | インプラントオーバーデンチャー | 入れ歯の調整・作り直し | |
|---|---|---|---|
| 手術の負担 | 本数に応じて大きい | 少数本のため抑えられる | 手術なし |
| 費用 | 本数分がかかる | インプラントより抑えられる | 最も抑えられる |
| 噛む力 | 天然歯に近い感覚 | 従来の入れ歯より安定 | 装置と適合による |
| 清掃のしやすさ | 器具を使い分ける必要 | 取り外して洗える | 取り外して洗える |
| 将来の対応 | 可撤性への移行を設計 | 介助者が管理しやすい | 調整で対応しやすい |
<治療法の比較について>
費用と治療期間の目安

インプラント治療は自由診療のため、公的医療保険は適用されません。費用は全額自己負担となります。
80代の方の場合、骨造成を併用するケースが比較的多くなるため、その分の追加費用と期間を見込んでおく必要があります。
また、骨結合を待つ期間を長めに設定するため、治療全体の期間も若い世代より長くなる傾向があります。
治療を始める前に、総額と全体のスケジュールを書面でご確認いただくことをお勧めします。
なお、インプラント治療にかかった費用は、確定申告により医療費控除の対象となる場合があります。
分割でのお支払いをご希望の場合は、デンタルローンもご利用いただけます。
<自由診療に関する情報>
- 治療内容:インプラント治療は、歯を失った部分の顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。
- 費用(税込):1本あたりの標準費用25.4~40.5万円/骨造成を併用する場合は、追加費用が発生します。
- 治療期間・回数:おおよそ3〜6ヶ月、通院回数6〜10回程度が目安です。骨造成を併用する場合や、骨結合に時間を要する場合は、6〜12ヶ月以上となることがあります。治療後も定期的なメンテナンスのための通院が必要です。
- 主なリスク・副作用:腫脹、出血、疼痛、神経損傷による知覚異常、上顎洞炎、インプラント周囲炎、骨結合不全、創傷治癒の遅延、骨吸収抑制薬服用中の方における顎骨壊死の可能性があります。
- 注意事項:自由診療のため、公的医療保険の対象外です。全身疾患のコントロール状況や服用中のお薬の内容により、治療をお勧めできない場合があります。
<インプラント費用やデンタルローンに関する詳細はこちら>
当院がお勧めしないと判断するケース

当院では、次のような場合にインプラント治療をお勧めしていません。
- 全身疾患のコントロールが不十分で、主治医から治療の許可が得られない場合:この場合は、まず内科的な治療を優先する判断となります。状態が安定した段階で、あらためてご相談いただくことは可能です。
- 術後の口腔ケアと定期通院を継続できる体制が整っていない場合:インプラントは、埋入後の管理ができて初めて長く機能します。管理が難しい状況では、より管理しやすい方法をご提案します。
- ご本人が治療を望んでおられない場合:ご家族の善意から「インプラントにしてあげたい」とご希望される一方で、ご本人は「入れ歯でも問題ない」と感じておられるケースがあります。ご本人が納得していない治療は、術後のケアが続きません。
お勧めしないと判断した場合でも、そこで終わりにはしません。
入れ歯の調整や作り直し、部分的なアプローチなど、そのときのお体の状態でできることを一緒に探します。
インプラントを入れることが目的ではなく、その方が食事を楽しめる状態を取り戻すことが目的だからです。
ご家族の方へ|ご相談の前に準備していただきたいこと

本記事を、ご高齢のご家族のために読んでくださっている方も多いと思います。
最後に、ご家族の方にお伝えしたいことがあります。
ご本人の意思を、何よりも優先してください
ご家族の「よくしてあげたい」というお気持ちは、それ自体がとても大切なものです。
ただ、治療を受けるのはご本人であり、術後に毎日ケアを続けるのもご本人ですので、ご家族の一方的な決定ではなく、ご本人を含めたカウンセリングの場を持つことをお勧めしています。
当院では、ご本人・ご家族ご一緒でのカウンセリングを歓迎しています。
ご本人が来院されるのが難しい段階であれば、まずはご家族だけでご相談いただいても構いません。
ご相談時にお持ちいただきたいもの
初診時の持ち物
- お薬手帳(複数の医療機関の分すべて)
- 通院中の医療機関の情報(内科・循環器内科・整形外科など)
- 服用中のサプリメントがあれば、その情報
- 現在お使いの入れ歯(お困りの点をお聞きします)
- 健康診断の結果があれば、直近のもの
安全な治療計画のためには、複数の診療科にまたがる情報の共有が欠かせません。
特にお薬の情報は、治療方針を左右する重要な材料になります。
福岡・博多で80代の方のご相談を受ける際に、当院が行っていること

CTによる精密診断
通常のレントゲンでは確認できない顎の骨の状態を、三次元で把握します。骨の高さ・幅・質、神経や血管の位置を事前に確認し、安全な埋入位置と角度をシミュレーションします。80代の治療では、骨量の正確な把握が特に重要になります。
医科歯科連携
持病をお持ちの方については、かかりつけの医師へ対診(診療情報の照会)を行い、治療の安全性を確認したうえで計画を立てます。歯科側の判断だけで手術に進むことはありません。
お体への負担に配慮した術式
一度に多くの処置を行わず、体力に合わせて段階的に進めることを基本としています。緊張や不安が強い方、持病のある方には、静脈内鎮静法による治療もご案内しています。
通院の負担への配慮
当院は博多駅前・ホテル日航福岡の地下1階にあります。駅からのアクセスがよく、天候に左右されにくい立地は、ご高齢の方の継続的な通院において実際的な意味を持ちます。遠方の方や、通院回数をまとめたい方に向けた期間集中治療のご相談も承っています。
他院で断られた方のセカンドオピニオン
「年齢を理由に断られた」「骨が足りないと言われた」という方も、状態によっては対応できるケースがあります。
ただし、他院の判断が妥当であると当院も考える場合は、その旨を正直にお伝えします。
よくある質問

インプラント治療に医学的な年齢の上限はなく、80代でも全身状態が良好で、内科主治医から治療の許可が得られる場合には技術的に可能です。ただし若い世代と比べると、骨結合に時間がかかる、骨造成が必要になる可能性が高まる、術後の管理体制がより重要になるなど、配慮すべき点が増えます。年齢という数字ではなく、顎の骨の状態・全身状態・ケアを継続できる体制の3点から総合的に判断します。
はい、ご相談いただけます。むしろ持病がある方こそ、お薬手帳と既往歴の情報を共有していただいたうえで、慎重に治療計画を立てる必要があります。糖尿病、高血圧、心疾患、骨粗鬆症、抗血小板薬・抗凝固薬の服用など、いずれも内科主治医との情報共有のもとで対応可能なケースが多くあります。「持病があるから無理」と諦める前に、まず情報共有のためのカウンセリングをお受けください。
軽度の認知機能低下であれば、ご家族のサポート体制が整っていることを前提に治療が可能なケースがあります。判断の軸になるのは診断名ではなく、術後の口腔ケアと定期メンテナンスを継続できる体制があるかどうかです。ケアの継続が難しいと予想される場合は、取り外して洗える入れ歯や、インプラントオーバーデンチャーのほうが現実的な選択肢になることもあります。ご家族とよくご相談のうえ、複数の選択肢を比較していただくことをお勧めします。
ご自身での歯みがきが難しくなった場合、インプラント周囲炎のリスクが高まります。そのため当院では、介助者が清掃しやすい形状にする、固定式から着脱できる形式へ移行できるよう設計しておく、といった備えを治療計画の段階で織り込みます。また、埋入したインプラントの記録をご家族と共有し、通院先が変わっても適切な処置を受けられるようにしておくことも大切です。切り替えの時期については、お元気なうちにご本人・ご家族と話し合っておくことをお勧めしています。
ご本人が納得されていない状態での治療は、当院ではお勧めしていません。術後のセルフケアが続かず、かえってトラブルにつながる可能性があるためです。まずはご本人が今の状態のどこに困っているのか、あるいは困っていないのかを確認するところから始めてください。インプラント以外に、入れ歯の調整だけで改善する場合もあります。ご本人・ご家族ご一緒でのカウンセリングの場で、選択肢を並べてご検討いただけます。
ご相談いただけます。骨量が不足している場合でも骨造成で対応できるケースや、インプラントオーバーデンチャーなど負担の少ない方法で機能を回復できるケースがあります。ただし、精密検査の結果、他院の判断が妥当であると当院も考える場合には、その旨を正直にお伝えし、別の選択肢をご提案します。可能性がないことを確認するためにも、まずはCTを含む精密検査をお受けいただくことをお勧めします。
まとめ|80代のインプラントは「年齢」ではなく「状態」で判断する

- インプラント治療に医学的な年齢の上限はなく、80代でも治療を受けられる可能性は十分にあります。
- 可否を分けるのは、顎の骨の量と質、全身疾患のコントロール状況、外科処置に耐えられる体力、そして術後のケアと通院を継続できる体制の4点です。
- 80代では、骨結合の期間、服用薬の管理、そして「治療後の10年」を織り込んだ設計が、70代までとは異なる重要性を持ちます。
- すべてをインプラントにする必要はありません。インプラントオーバーデンチャーや入れ歯の調整など、負担の少ない選択肢から検討できます。
- ご家族が読まれている場合は、ご本人の意思を最優先に。カウンセリングにはご一緒にお越しください。
「もう歳だから」という理由だけで、食事を諦める必要はありませんし、無理に治療を進めるべきでもありません。
ご本人にとって何が最善かを一緒に考えるところから、始めさせてください。
監修医師プロフィール

ザ・インプラントクリニック福岡 インプラント治療担当医
年間埋入本数 3,077本(2025年実績)/月間最高 402本(2025年7月実績)
- 所属学会・資格
-
- 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
- 一般社団法人 日本口腔インプラント研究会
- 日本審美歯科学会
- 日本スポーツ歯科医学会
- 日本スウェーデン歯科学会
- インビザ認定ドクター
- 長崎大学口腔管理センター登録医
- 口腔感染症予防先端外来認定医
- 受賞・実績
-
- ノーベルバイオケア ダイヤモンド・プラチナメンバーW受賞
- 年間埋入本数3,077本(2025年実績)
- 日月間最高402本(2025年7月実績)
- カリエスプロ・ペリオプロ・ソルプロ認定
医療機関情報
- 医療機関名: ザ・インプラントクリニック福岡(The Implant Clinic Fukuoka)
- 所在地: 〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2-18-25 ホテル日航福岡 地下1F
- アクセス: JR博多駅から徒歩3分
- 診療科目: 歯科・インプラント専門・審美歯科・歯列矯正
- 院長: 菅原 匠太(インプラント専門医・指導医)
- 所属学会: 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 ほか
- 診療時間: 10:00〜13:30/14:30〜18:00
- 休診日: 月曜・日曜・祝日(電話予約のみ承っています)





