【歯科医監修】歯が数本しか残っていない場合はどうする?残せる歯の判断と治療方法を解説
「自分の歯が数本しか残っていないけれど、この先どうすればいいのだろう」
「残っている歯も全部抜いて、総入れ歯にしなければいけない?」
「今ある歯を残しながらインプラント治療はできる?」
歯を何本も失っている方の中には、このような不安から歯科医院への相談をためらっている方もいらっしゃいます。
結論からお伝えすると、歯が数本しか残っていなくても治療方法はあります。また、残っている歯をすべて抜かなければならないとは限りません。
大切なのは「何本残っているか」だけではなく、残っている一本一本の歯が今後も機能できる状態なのかを確認することです。
ザ・インプラントクリニック福岡では、お口全体の状態を確認したうえで、残せる可能性のある歯について検討し、入れ歯・インプラント・インプラントオーバーデンチャー・All-on-4などから治療方法をご提案しています。

インプラント治療担当医
- 2025年度年間症例数 3,077本
- 日本口腔インプラント学会 会員
- ダイヤモンド・プラチナメンバー W受賞
歯が数本しか残っていなくても治療方法はある

歯が2本、3本、4本しか残っていないと「もう全部抜くしかないのでは?」と思われるかもしれませんが、治療方法は残っている歯の本数だけで決まるものではありません。
例えば同じ「4本残っている」という状態でも、4本とも比較的しっかりしている場合と、重度の歯周病で大きくグラグラしている場合では治療計画が大きく異なります。
また、前歯に残っているのか、奥歯に残っているのか、左右どちらかに偏っているのかによっても、噛み合わせや治療方法は変わります。
そのため、まず確認したいのは残っている歯の本数ではなく、それぞれの歯を今後も残して使える可能性があるかどうかです。
残っている歯をすべて抜くとは限らない
インプラント治療を検討するからといって、残っている歯をすべて抜く必要があるわけではありません。
状態の良い歯が残っている場合には、歯を保存しながら、歯を失っている部分だけをインプラントなどで補う方法を検討できます。
インプラントには、欠損部分を独立して補うことで残っている歯への負担を抑えやすいという特徴があります。
日本口腔インプラント学会も、残存歯を削ったり義歯を安定させる装置を付けたりせずに治療できることを、インプラント治療の利点の一つとして挙げています。
一方で、すでに歯を支える骨が大きく失われている、歯根が割れている、感染を繰り返しているなど、長期的に保存することが難しい歯もあります。
その場合には、無理に残すことが必ずしも良い結果につながるとは限りません。
まずはお口全体の確認が一番大事
歯が数本しか残っていない場合、一部分だけを見るのではなく、お口全体を確認することが重要です。
残っている歯の状態だけでなく、歯周病、虫歯、顎の骨、噛み合わせ、歯を失っている位置などを確認し「どの歯を残すか」「どこを補うか」を考えていきます。
インプラント治療を検討する場合には、口腔内だけでなく全身状態や服用中の薬についても確認が必要です。
日本口腔インプラント学会も、インプラント治療では全身状態や口腔内の状況を十分に評価することが重要としています。
「残っている歯を全部抜かなければいけないのか知りたい」という段階でもご相談いただけます。
まず現在の状態を確認したうえで、考えられる治療方法をご説明します。
残っている歯は「残せる可能性がある歯」と「保存が難しい歯」に分けて考える

歯をできるだけ残したいと考えるのは自然なことで、当院でも残せる可能性のある歯まで、インプラント治療のために抜歯するという考え方ではありません。
ただし「できるだけ歯を残すこと」と「状態の悪い歯を無理に残すこと」は同じではありません。
残せる可能性がある歯
虫歯や歯周病があっても、治療によって状態を安定させられる可能性があり、今後の噛み合わせを支えられる歯であれば、保存を検討します。
歯そのものだけを見るのではなく、周囲の骨や歯ぐき、隣接する歯、噛み合わせなども含めて判断します。
抜歯を検討することがある歯
一方、重度の歯周病によって大きくグラグラしている歯、歯根が割れている歯、虫歯が深く進行している歯、治療しても感染を繰り返す可能性が高い歯などでは、抜歯を検討する場合があります。
状態の悪い歯を残すことで、その歯だけではなく周囲の組織や治療全体に影響することもあるためです。
歯を残すことだけを治療のゴールにはしない
重要なのは、単純に残っている歯の本数を増やすことではありません。
治療後にできるだけ安定した状態で噛み続けられる口腔環境をつくることが目的です。
虫歯や歯周病などによって歯がボロボロ・グラグラしている場合については「歯がボロボロ・虫歯だらけでも相談できる福岡の歯医者」で詳しく解説しています。
歯が数本しかない状態をそのままにするとどうなる?

「今は痛くないから、このままでもいいのでは」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、歯が数本しか残っていない状態では、残っている歯に負担が集中しやすくなります。
残っている歯に負担が集中する
本来は多くの歯で分散して受け止める噛む力を、少ない歯だけで支えるようになると、一本一本にかかる負担が大きくなります。
特定の歯ばかりを使って噛む状態が続くと、残っている歯がさらに傷んでしまうこともあります。
噛み合わせが変化する場合がある
歯を失った部分を長期間そのままにしていると、隣の歯が傾いたり、噛み合っていた反対側の歯が移動したりして、噛み合わせが変化することがあります。
歯を失っている期間が長くなるほど、治療計画が複雑になる場合もあります。
入れ歯が安定しにくい場合も
部分入れ歯は残っている歯を支えとして利用することがあります。
そのため、残っている歯の位置や状態によっては設計が複雑になったり、特定の歯へ負担が集中したりすることがあります。
実際、多数歯欠損では「何本残っているか」だけでなく、どこに歯が残っているかによって入れ歯の設計が大きく変わります。
残っている歯を守るためにも「まだ数本あるから大丈夫」と放置せず、一度お口全体の状態を確認することが大切です。
歯が数本しか残っていない場合に考えられる治療方法

歯が数本しか残っていない場合でも、治療方法は一つではありません。
主に、部分入れ歯、通常のインプラント、インプラントオーバーデンチャー、All-on-4などが検討されます。
残っている歯を利用した部分入れ歯

残っている歯を利用して、失った部分を部分入れ歯で補う方法です。
外科手術を伴わず、保険診療を選択できる場合があることがメリットです。
一方、設計によっては残っている歯へ力がかかることがあり、毎日の着脱や清掃も必要です。
数本しか歯が残っていなくても入れ歯を作れる場合はありますが、残存歯の位置や状態によって適した設計は変わります。
残せる歯を残し、欠損部分だけインプラントで補う

状態の良い歯が残っている場合には、歯を保存しながら、歯がない部分にインプラントを入れる方法があります
つまり「歯が数本しかない=全部インプラントにする」というわけではありません。
残っている歯とインプラントの両方を利用して、お口全体の噛み合わせを再構成する場合もあります。
ただし、インプラントは外科手術を伴う治療です。全身状態によっては適さないことがあり、十分な骨がない場合には治療が難しいこともあります。
インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーは、インプラントを入れ歯の支えとして利用する方法です。
通常の入れ歯だけでは安定しにくい場合に、少数のインプラントを固定源として利用することで、入れ歯の安定性を高められることがあります。
取り外して清掃できるため、固定式の治療とは異なるメリットがあります。
ただし、インプラントを埋め込む手術が必要であり、すべての方に適しているわけではありません。
All-on-4などの固定式インプラント治療

残っている歯の多くが保存困難で、片顎全体を固定式の歯で補う必要がある場合には、All-on-4などの全顎的なインプラント治療を検討することがあります。
All-on-4は、少数本のインプラントで片顎全体の人工歯を支える治療方法です。当院でも、歯がほとんど残っていない方に対する治療選択肢の一つとして対応しています。
ただし、歯が数本残っているからという理由だけで、その歯をすべて抜いてAll-on-4にするわけではありません。
まず残っている歯の状態を確認し、保存するメリットと抜歯を検討する理由を比較したうえで治療方法を判断します。
詳しい治療方法については「All-on-4(オールオン4)」をご覧ください。
残っている数本の歯を抜いてAll-on-4にした方がいい?

「数本しか残っていないなら、全部抜いてAll-on-4にした方が早いのでは?」と考える方もいらっしゃいます。
しかし、残っている歯の本数だけでAll-on-4が適しているかを判断することはできません。
残せる歯がある場合
今後も安定して機能する可能性がある歯であれば、歯を残しながら、欠損部分だけを入れ歯やインプラントなどで補う方法を検討できます。
天然歯を保存するメリットもあるため、All-on-4を選択するためだけに残せる歯を一律に抜歯するわけではありません。
保存することが難しい歯が多い場合
一方、残っている歯の多くが重度の歯周病で大きく動いている、歯根が割れている、感染を繰り返しているなど、長期的な保存が難しい場合には、お口全体を再構成する治療が選択肢になることがあります。
その一つがAll-on-4です。
抜いた方が早いだけで決めない
治療期間だけを基準にするのではなく、残っている歯の予後、顎の骨、全身状態、清掃のしやすさ、身体への負担、費用、ご本人の希望などを総合して判断する必要があります。
同じ「4本残っている」でも治療方法は変わります

例えば「歯が4本残っている」という方が3人いたとしても、同じ治療方法になるとは限りません。
前歯4本が比較的しっかり残っている方と、左右の奥歯に歯が残っている方では、噛み合わせや欠損部分の状態が異なります。
また、見た目には4本残っていても、すべてが重度歯周病で大きく動いている場合には、治療方針がさらに変わります。
そのため、
- 3本残っているから総入れ歯
- 4本以下ならAll-on-4
といったように、本数だけで治療方法を決めることはできません。
歯の位置、一本一本の状態、周囲の骨、噛み合わせを確認することが重要です。
入れ歯・インプラント・オーバーデンチャー・All-on-4の違い

| 治療方法 | 残っている歯 | 外科手術 | 取り外し | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 部分入れ歯 | 支えとして利用する場合がある | 原則不要 | 必要 | 身体的負担を抑えやすい |
| 通常のインプラント | 残せる歯を保存できる | 必要 | 原則不要 | 歯がない部分を個別に補える |
| インプラントオーバーデンチャー | 状態によって異なる | 必要 | 必要 | インプラントを利用して入れ歯を安定させる |
| All-on-4 | 保存困難な歯が多い場合などに検討 | 必要 | 原則不要 | 少数本のインプラントで片顎全体を固定式で補う |
どの治療が優れているということではありません。
「残っている歯をできるだけ使いたい」「取り外し式でも身体への負担を抑えたい」「固定式の歯でしっかり噛みたい」など、ご希望によっても適した選択肢は変わります。
インプラント・入れ歯・ブリッジの詳しい違いについては、「インプラント・入れ歯・ブリッジの比較」で解説しています。
自分にはどの治療方法が合っている?

治療方法を決める際には、いくつかの点を総合的に確認します。
特に重要なのは、残っている歯を今後も保存できる可能性があるかどうかです。
さらに、残っている歯の位置、顎の骨、歯周病の状態、噛み合わせ、全身状態や服用薬などを確認します。
そのうえで、
- 取り外し式でもよいので身体への負担を抑えたい
- 残せる歯は残したい
- できれば固定式の歯にしたい
- 費用も含めて複数の方法を比較したい
といったご希望を伺いながら治療計画を考えます。
インプラント治療には、残っている歯への負担を抑えやすいというメリットがある一方、外科手術が必要で、自由診療となるなどのデメリットもあります。
そのため、当院ではインプラントだけを前提にするのではなく、現在の状態とご希望を確認したうえで治療方法をご説明します。
当院では残っている歯を確認してから治療計画を立てます

歯が数本しか残っていない場合、治療範囲が広くなる可能性があるからこそ、最初の診断が重要です。
当院では、まずカウンセリングで現在のお悩みやご希望を伺います。
その後、口腔内の状態や必要な検査をもとに、残っている歯、歯周病、顎の骨、噛み合わせなどを確認します。
そのうえで一本一本の歯について保存できる可能性を検討し、入れ歯、通常のインプラント、インプラントオーバーデンチャー、All-on-4など、考えられる治療方法をご説明します。
「残っている歯を全部抜く必要がありますか?」というご相談だけでも構いません。
治療方法を決めてから来院する必要はなく、まずは現在のお口の状態を確認するところから始めましょう。
歯が数本しか残っていない方の治療費

治療費は、選択する治療方法や治療する範囲によって大きく異なります。
部分入れ歯には保険診療を選べる場合がありますが、インプラントは原則として自由診療です。
また、通常のインプラントなのか、インプラントオーバーデンチャーなのか、All-on-4なのかによっても必要な本数や治療内容が異なります。
1本あたりの金額だけで判断するのではなく、検査・手術・人工歯・必要な追加処置などを含めた治療全体の費用を確認することが大切です。
具体的な料金については「インプラントの費用」をご確認ください。
よくある質問

歯が3本しか残っていなくても治療できますか?
治療できる可能性はあります。ただし、3本という本数だけでは治療方法を決められません。残っている歯の位置や状態、歯周病、顎の骨、噛み合わせなどを確認したうえで、部分入れ歯やインプラントなどを検討します。
数本残っている歯は全部抜く必要がありますか?
必ずしもありません。今後も機能できる可能性がある歯については保存を検討します。一方で、重度歯周病や歯根破折などによって保存が難しい歯は、抜歯を検討することがあります。
歯がほとんどなくてもインプラントはできますか?
顎の骨や全身状態などを確認したうえで検討します。通常のインプラントのほか、状態によってはインプラントオーバーデンチャーやAll-on-4などが選択肢になる場合があります。
歯が数本しかなくても部分入れ歯は作れますか?
状態によっては可能です。ただし、残っている歯の位置や状態によって入れ歯の設計や安定性が異なります。
All-on-4にする場合、残っている歯は抜くのですか?
All-on-4を行う部位に保存が難しい歯が残っている場合には、抜歯を検討することがあります。ただし、歯が数本残っているという理由だけですべて抜歯するわけではありません。まず一本一本の状態を確認します。
歯を全部失ってから相談した方がいいですか?
いいえ。残っている歯を保存できる可能性もあるため、歯が残っている段階でご相談いただくことをおすすめします。早めに状態を確認することで、治療の選択肢を検討しやすくなる場合があります。
歯が数本しか残っていなくても、まず残せる歯を確認しましょう

歯が数本しか残っていないからといって「全部抜かなければいけない」「総入れ歯しかない」「All-on-4しか方法がない」と決まっているわけではありません。
大切なのは、残っている一本一本の歯を確認し、今後も残せる可能性がある歯と、保存することが難しい歯を見極めることです。
そのうえで、部分入れ歯、通常のインプラント、インプラントオーバーデンチャー、All-on-4などから、ご自身の状態や希望に合った治療方法を検討します。
ザ・インプラントクリニック福岡では、
- 全部抜く必要があるのか知りたい
- 残っている歯をできるだけ残したい
- 入れ歯とインプラントのどちらが合っているか分からない
といった段階からご相談いただけます。
歯が数本しか残っていないことでお悩みの方は、まず現在のお口の状態を確認することから始めてみてください。
監修医師プロフィール

ザ・インプラントクリニック福岡 インプラント治療担当医
年間症例数 3,077本(2025年実績)/月間最高 402本(2025年7月実績)
- 所属学会・資格
-
- 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 会員
- 一般社団法人 日本口腔インプラント研究会
- 日本審美歯科学会
- 日本スポーツ歯科医学会
- 日本スウェーデン歯科学会
- インビザ認定ドクター
- 長崎大学口腔管理センター登録医
- 口腔感染症予防先端外来認定医
- 受賞・実績
-
- ノーベルバイオケア ダイヤモンド・プラチナメンバーW受賞
- 年間インプラント症例数3,077本(2025年実績)
- 日月間最高402本(2025年7月実績)
- カリエスプロ・ペリオプロ・ソルプロ認定
医療機関情報
- 医療機関名: ザ・インプラントクリニック福岡(The Implant Clinic Fukuoka)
- 所在地: 〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2-18-25 ホテル日航福岡 地下1F
- アクセス: JR博多駅から徒歩3分
- 診療科目: 歯科・インプラント専門・審美歯科・歯列矯正
- 院長: 菅原 匠太(インプラント専門医・指導医)
- 所属学会: 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 ほか
- 診療時間: 10:00〜13:30/14:30〜18:00
- 休診日: 月曜・日曜・祝日(電話予約のみ承っています)





